「前立腺がん」について
少し齢を重ねると誰しも前立腺トラブルが起こります、怖がる前によく前立腺がんを研究しつくしてみようと思います
前立腺とがん

前立腺は精液を造る臓器で尿道と膀胱に隣接しています。
この前立線の細胞が遺伝子の異常などの理由により周囲の正常な組織を壊しながら異常な自己増殖を繰り返し起こし腫瘤化するのが前立腺がんです。
人種により罹患率は大きく左右され、アメリカ黒人が一番多く次いで欧米人だそうで日本人の罹患率は低いと言われていますが、それでも日本人男性で70歳以上の25%、80歳以上の40%以上に前立腺がんが認められるのだそうです。
ただ高齢者に発生する前立せんがんの約25%は進行がゆっくりで本来の寿命に影響を及ぼさない種類であるとも言はれています。
しかし進行が早く、また転移する悪性の前立線がんもありますがこれらはアメリカ黒人に一番多く次いで白人に多いとされています。
前立腺がんの症状
前立腺がんの初期症状は全くないのが普通です、有る程度進行しますと前立腺肥大症と同じ症状で、排尿が勢いよく出ない排尿困難、しばしば尿意が起こる頻尿、排尿したにもかかわらずまだ尿が有るような気がする残尿感、夜間に度々尿意を覚える夜間頻尿、尿意を感じてからトイレに行くまでに尿を漏らしてしまう尿意切迫、を感じるようになります。
このような症状で病院を受診しますと「前立腺肥大」と診断されますが検査の結果がんが発見されることも有ります。
がんが進行して転移を起こさない以上は前立腺肥大と全く同じ症状と考えて差し支え有りません。
前立腺がんは肺や骨に転移することが多いため腰痛や咳込みで発見されることも有るそうです。
前立腺がんの診断(PSA検査)
PSAと呼ばれている前立腺の腫瘍マーカーを血液から測定する方法ですが、大変に感度のよい腫瘍マーカーで前立腺がん早期発見に威力を発揮しています。
4mg乃至10mgの値であれば25%から30%の確率で前立線がんの可能性があり万一
10mg以上の値なら50%から80%前立腺がんの可能性があり転移も心配されます。
しかしあくまでも目安であって4mg以下でも前立腺がんである場合もあります。
PSA検査で異常と判断された時は専門医が肛門へ指を入れて前立腺を触診する直腸診や
超音波診断器具を肛門へ挿入して直腸経由で前立腺に超音波を当てて診断します。
前立腺がんの診断(前立腺生検)
腫瘍マーカー(PSA)でがん疑いがあれば直腸診や超音波検査で調べますが最終的に確な診断をするために前立腺生検を行ないます。
最近では超音波診断装置を使って前立線そのものを確認しながら肛門から内視鏡で数本の細い針を前立腺に突き刺し組織を採り出して顕微鏡でがん細胞の有無を検査します。
ただ患者にとってはこの検査はかなりの痛みを伴うので大変に恐れられている検査だそうです。
前立腺がんの診断(画像診断)
前立腺がんの進行状況などを診断するには所謂「CTX線画像診断」でリンパ節への転移の有無を確認したり
電磁波による断面画像診断「MRI」によりがんが前立腺だけにあるかあるいは精嚢まで進行していないかを詳しく調べ、必要に応じてアイソトープを静脈に注射する骨シンチグラム診断により骨への転移がないかなどを検査して治療の方針方法を検討します。
前立腺がんの治療と生存率
前立腺がんの生存率は年齢や余病の有無によって大きくかわりますが前立線がん以外の疾患はないとしてのデーターです。
前立腺がんが前立線内に止まっていたケースで
1.手術療法を施した場合10年生存率は90%以上
2.放射線治療のみの場合10年生存率は80%以上
前立腺がんが前立線周囲に広がっていたケースで
1.手術療法と内分泌療法などを併用すると10年生存率は90%程度
2.放射線治療のみの場合8年生存率は75%から80%程度
3.内分泌療法のみの場合8年生存率は80%程度
勿論これらのデーターは8年以上昔の治療方法の結果ですから最近の進んだ治療を受けた場合はこれ以上の生存率が当然期待できます
前立腺がんの待機療法
前立腺生体検査でがんがあまり大きくなく、大人しそうで余命を大きく縮めることがないようであれば、特に治療しないで様子を見守る待機療法を採用することがあります。
その場合PSA検査は定期的に行いPSA検査値が倍になるのに2年位掛かるようならそのまま待機療法を継続するのが良いとされています。
特別な治療をしませんから当然副作用もないのですが本人が心配症の人であると「がんだのに何もしてくれない」とがんノイローゼを訴えるいことも有ります。